「開かれた学校」へ悩む現場 難題へ対策手探り
学校は、いじめ問題にどう取り組んでいるのだろうか。文部省が設けた協力者会議は、昨年の報告で家庭、地域社会、教育委員会と連携しながら「子どもの立場に立った学校運営と開かれた学校への取り組みが重要」と述べている。同省の調査による現場の対策は――。
■高校
* 「いじめ検討委員会」(校長、生徒指導主事ら)を設け「いじめ対策マニュュアル」作成。
* 教職員が生徒にほめ言葉(一日最低五回)。
* 被害を調査し関係全生徒に矛盾がなくなるまで事実確認。
■中学校
* 「大丈夫」「先生は味方だ」と生徒を支える言葉を口に。
* 休み時間に教師が廊下にいる「ステイ当番」を実施。
* 夏休みに電話・はがき・家庭訪問の「三つの訪問」。
* パネルディスカッションを開き、昼の校内放送で放映。
* 生徒会であいさつ運動や無遅刻デー、目安箱週間。
* 生徒総会議案に「いじめ防止緊急決議」入れ学級討議。
* 「いじめ防止月間」で全校が各教科などで問題を扱う。
* 問題多発学年は予定外年度も担任入れ替えや学級編成替え。
* 教師と生徒の「いじめを考える集い」を毎週開催。
* 生徒手帳の裏表紙に公共の電話相談窓口を掲載。
* 職員室を開放、保健室登校を認め学校で居場所づくり。
* 廃品回収、老人ホーム訪問を通して思いやりを育てる。
■小学校
* いじめ調査で「学校が楽しくない」と答えた子を追跡調査。
* 養護教諭が保健室の来室リストを作成。
* 廊下側の窓ガラスを曇りガラスから素通しガラスに。
* 月一回の「ほかほかデー」で奉仕活動や異学年との交流。
* 名前を呼ぶときは必ず「くん」「さん」を付ける。
* 小さいときのエピソードを誕生日に通信にのせ親にとってかけがえのない存存在と知らせる。
* 善行を奨励、多くできた者はカードで掲示。
* 児童が中心で「いじめをなくそう」ビデオを制作、放映。
* いじめられている児童専用の連絡ノートを作り、全教職員が気づいたことをを記入。
* 相談員の先生を「あのね先生」と称し、いつでも「先生、あのね」と話しかかけるよう紹介。
東田中学校1年生のいじめの探究30時間のメニュー
◇導入◇
* 学年憲章「逃げない・ごまかさない・いじめない」を教師が説明し、いじめを許さない意思を伝える (0.5時間)
* いじめ自殺の中学生の遺書などを読み、感想を書く (2.5時間)
◇展開◇
* 『私のいじめられ日記』を読み、感想を書くなど (4時間)
* いじめ・いじめられ体験を書き、読み合わせ、感想をまとめる (2.5時間)
* いじめアンケート (0.5時間)
* いじめはなくせるかなくせないかの討論会用に作文し、読み合わせ、討論会を開き、その感想をつづる (3時間)
* 学年文集の作文をし、読み合わせ、感想をまとめる (4時間)
* いじめの種類と何がいじめになるかを検討する(2.5時間)
◇発展◇
* 意見発表会。感想を書く (2時間)
* いじめボランティア結成 (1時間)
* 保護者の文集を読み、感想を書く (2時間)
* 学年文集の作文をし、読み、感想を書く (4時間)
* いじめアンケート (0.5時間)
* アンケートをもとにした指導 (1時間)
<2月24日付朝日新聞朝刊より>