小学校の学級崩壊
小学校の「学級崩壊」は学年が進むことに増える傾向にあることが十日までの、県教委調査の結果で明らかになった。「崩壊」現象は三カ月程度にわたって続く例が多いことや、少ないとはいえ低学年にも現象が起きていることも、懸念材料と指摘されている。学校全体の問題として、九割余の小学校が解決策を求めた取り組みに乗り出していた。「指示通りにやらない」「反抗する」など、教師の指導性が問われそうな側面が浮上している。
県内の全公立小学校を対象に調査した今夏の「学級崩壊」実態についての詳報によると、昨年度一年間に「学級崩壊」があったのは八百七十二校のうち八十六校(九・八六%)・。学級数では一万三千八百五十六学級のうちの百学級(O・七二%)だった。傾向としてはっきり表れたのは高学年になるにつれて、発生件数が多くなること。学級数でみると一年生では六学級にとどまっているが▽二年生で八学級▽三年生九学級▽四年生十九学級▽五年生二十六学級と増え▽六年生では三十二学級(一・三四%)を数える。
中身も低学年では「授業が始まっても席につかない」「授業中に席を離れる」など、学習の仕方が身についていないとみられる態度が目立つのに比べ、高学年では「教師に反抗する」「教師の指示通りにやらない」といった割合が高くなっている。
発生の期間は「三カ月程度」が二十五学級と最も多く、次いで「六カ月程度」の十八学級。この点については一学期間がおおよそ三カ月で、長期の休みを経た新学期には心新たに学級づくりに取り組むことと関係があるものとみている。
また年度の一年間に一回限りの発生(学級数で八三%)、年度内に解決するケース(同七七%)が八割前後になる。これも新年度にクラスや担任が替わるためではないか、という。
学校側の対応では、管理職の助言を含め職員会議や学年会で話し合うなど学校全体での取り組みが九二%に達した。保護者との協力(七四%)、複数の教員による指導(七二%)、児童による話し合い(五九%)も多く行われていた。
県教委では「数は少ないが低学年から起きていることに留意したい。担任が一人で悩みを抱え込まず、交換授業を実施するなど、具体的な場面に即し、学校全体として解決の道を探ることが大切」としている。
調査結果については、九月県議会本会議の質間に答える形で小森良治教育長が崩壊現象のみられた学校数など、その速報を明らかにしており、その後、県教委で分析を行ってきた。
◆県教委調奪市町村教委を通じ昨年度一年間の様子について八月に聞き取り。県教委として初の実態調査。「学級崩壊』の定義は「学級全体が一定期間以上.集団としての授業規律を失い、正常な学習活動ができない状況」とし、細かい解釈は学校側にゆだねた。
1999/11/11/月 神奈川新聞朝刊